鎌田實さん(医師・作家)が書いた『空気は読まない』という本を読みました。
KYという言葉がはやっている時代に、『空気は読まない』という、ちょっと変わったタイトルに引かれて、多田屋で購入しました。
いやー、この本は正に目からウロコ。空気を気にし過ぎて、周りに流されてしまう若者に対し、この本は警鐘を鳴らしています。
日本が不況から立ち直れないのは、みんなが「空気を読み過ぎる」せいではないか。空気は読まずに、作っていったほうが面白いと鎌田氏は語ります。
子どもたちに家族の大切さを知ってほしいと周りから反対されても、「弁当の日」を実施した小学校校長。
医療機関から見放されたがん難民の相談に乗り、医療界に一石を投じる「がん難民コーディネーター」など、この本には「空気を読まない」で信念を貫く人たちがたくさん登場します。
日本にもよどんだ空気をどんどん変えていくすごい人たちがいます。暗い時代に疲れている人、これからどう生きたらいいのか分からない人、ボクもそうですが、周りに流されて自分を見失ってしまいがちな人、腰の定まらない総理大臣必見の書ですね。(集英社刊 千円)