先日、女優の深津絵里さんが、モントリオール世界映画祭・最優秀女優賞を受賞した、いま話題の映画「悪人」をさっそく見てきました。
これは、芥川賞作家・吉田修一の小説「悪人」を映画化したもの。いやー、見ごたえがある映画でした。深津絵里さんの迫真の演技が光っています。
監督は『フラガール』で日本アカデミー賞を初め、各賞を総ナメにした李相日。キャストは、妻夫木聡、深津絵里 、岡田将生、満島ひかり、樹木希林、柄本明ほか
【あらすじ】若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。
しかし、祐一は出会い系サイトで出会った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。そして、次第に二人は強く惹かれ合うようになる。
ひとつの殺人事件。殺した男と愛した女。引き裂かれた家族。さまざまな視点から事件の真相が明らかになるにつれ、「いったい誰が本当の“悪人”なのか」と考えさせられる。
さまざまな悪い人間が織りなす人間模様のなかに、犯人の母親に優しく声をかけるバスの運転手などの人物を、さりげなく登場させたりする李相日の演出は見事。