事務所の年末大掃除のあと、「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―」という本を一気に読み終わりました。この本は第59回 毎日出版文化賞 特別賞を受賞しています。
昼食をとるのも忘れるほど、面白くそしていろいろ考えさせられる内容です。この本に出会って本当に良かったと思います。人物や事件は一面的な情報だけで判断するのは、極めて危険なことだと気付かされます。
正月休みのおすすめの本です。★★★★★
国を愛し、ロシア外交の最前線に飛び出した外交官の著者(佐藤 優)が、ムネオ疑惑に絡んで2002年、東京地検特捜部に背任と偽計業務妨害の容疑で逮捕されました。
そして取り調べ中に担当の西村検事から、これは国策捜査であり、外務省はお前を切ったと言い渡されます。逮捕にいたる経緯と500余日の獄中生活(食事のメニューや看守、受刑者との交流等)、担当の検事とのやりとり等を克明かつユーモラスに綴っています。
著者は2005年2月に執行猶予付き有罪判決を言い渡され控訴したが、2007年1月、東京高裁は控訴を棄却、現在最高裁に上告中です。
国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―
著者:佐藤 優 出版社:新潮社 740円
第59回 毎日出版文化賞 特別賞